家を作るにあたって、経年変化の発想を忘れてはいけません。経年には2種類あり、1つは建物などの構造物・形のある物体の経年変化です。自然素材は人にやさしいと言って、外部にまで自然素材を使うと、美しいのは初めの1~2年で、どんどん色褪せ痛んできます。メンテナンスをご自分でするか、もしくはメンテナンス費用をかけて5年~10年ごとに改修する必要があります。なので、自然素材は室内空間に使用すると、風合いや香りなどの自然素材ならではの良さが、永く続くことになり、メンテナンスに費用も手間もかかりません。2つ目の経年変化は、家族構成などの暮らす人の経年変化です。ずっと一人で暮らす場合でも、だんだん歳を取り、段差が気になったり2階を使わなくなったり、手すりが欲しくなったりします。結婚した場合は、1人が2人になったり、3人や4人に増えたり、また2人になったりその後同居して5人になったりと、1軒の家の暮らしは多様性に富んだ変化を繰り返します。永い目で俯瞰的に見ると、そういうことになったりしています。大切なことは、家族の起こり得る経年変化を、ざっくりと理解することです。家を建てる時に、年に1度だけある家族行事に焦点を当てる傾向があります。その方にとっては一大イベントなのですが、年に1日~3日だけのことです。また逆に、「子育ては一時の事」となおざりに言う設計者がいます。子供が家で育つのは、生まれてから独り立ちするまで、子供が2人なら20年以上家は子供を育てる大切な場所であり続けます。孫ができれば、お産や夏休みに帰って来る大切な場所になります。もうこの時点で、家は30年から50年経っていて、そろそろリフォームや建て替えが必要な老家になっています。家は、建物であると同時に、暮らしの場であり、家を大切にすると家族の暮らしも守られます。
1つは照明や外光の配置は、注意して計画します。たとえ階段でも、高小窓1つあれば照明なしで昼間は上がれます。昼間にお年寄りが家にいる時には、照明もエアコンも付けない事がほとんどです(訪問で分かります)。また照明を減らして、「夜はこれくらいでも明るいですよ」という照明デザイナーがいますが、実は昼間でも家庭訪問や来客時に、中廊下や外光が足りない部屋に照度が欲しい場合もあります。建築計画は、24時間の生活や12か月の気候の事や、建物の経年劣化の事やその際のメンテナンス費用が出せるかどうかや、その家で暮らす人が増えたり減ったりすることなど、広く永く考える思考力と、お客様のライフスタイルや仕事の状況を感じ取る人生経験が必要な、結構困難な仕事です。
同じ間取りでも、仕上げる材料によって工事金額が変わってきます。
資材高騰の為、個別見積り(有効期限1ヶ月)となります。
仕様タイプ | 標準仕様 |
屋根 | ガルバリウム鋼板立てハゼ葺き |
外壁 | 長寿命サイディング貼り |
室内壁 | ビニルクロス サンゲツ機能性クロス(珪藻土・空気清浄機能透湿効果・スーパー耐久性・消臭) |
室内床 | 突板フローリング |
室内床(水場廻り) | ビニル製シート(サンゲツCFシート) |
開口部 | アルミサッシ・ペアガラス |
土間 | コンクリート打ち放しの上、モルタル仕上げ |
本体工事費の坪単価 | 個別見積り(有効期限1ヶ月) |
※建築アドバイザー業務;他社でご相談中の物件を、プロの目で検証します。業務報酬 5万円~